外食産業に日本の製品を売り込むには?

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品質の高い日本製の調味料なら、活路が見いだせる!

前回のコラムで食品の輸出について取り上げましたが、今回のテーマはその次の段階で、日本のお酒や食品を飲食店に売り込むにはどうすればよいのか、説明していきましょう。

まず、現地に住む日本人向けの日本食レストランや、現地の富裕層向けの店をターゲットにするのが正攻法です。そこで認知されると、現地の人に向けた店や小売店にも営業がしやすくなります。そして、最終的におさえたいのは、現地資本の現地の人に向けた店。価格帯が安いので難しいのですが、ポテンシャルはあります。

食材は現地調達で新鮮なものが手に入るので、よほど特徴があるもの以外は食い込むのが難しいでしょう。しかし、お酒と醤油といった製品は、活路が見いだせます。例えば、醤油は現地で生産されている国もありますが、安いだけで美味しくないものが多いのです。一方、日本製は安いものでも味や品質が保たれているのがあたりまえ。日本の大手メーカー品を入れている店でも「味が同じレベルであれば、ブランドにはこだわらない。安ければ買う」と言ってくれる場合もあります。業務用は値段勝負。醤油、焼き肉のたれ、出汁など、価格次第で食い込めるチャンスは大いにあるのです。

無名のお酒はキャンペーンで、認知度をアップ

お酒の場合、日本酒や焼酎などは銘柄指定される場合が多く、店でも名前の通ったものを仕入れる傾向にあります。そのため、無名のブランドは値段を安くするか、お店でキャンペーンをはって認知してもらうことが重要です。「うちのは無名でも、有名ブランドと同じくらいおいしい」と言ったところで、同じ値段では仕入れてもらえません。なぜなら、飲んだことのない無名のお酒をお客様は選ばないからです。

そこを打開するには、お店に安く卸して、キャンペーン価格で提供してもらうなど、お客様に飲んでもらう仕掛けをつくることが大切。大手メーカーですら、日本国内で、開店前の暇な時間を狙って営業に行ったり、営業時間中に行く場合は自社商品のボトルを入れたり、相当な努力をしています。海外では、さらなる努力が必要であることを覚悟しておきましょう。

アジアの料理と日本のお酒、斬新な組み合わせで攻める

営業先を日本食レストランに限らず、売り込み方を工夫することでうまくいく場合もあります。日本でも和食とワインを組み合わせる店が増えたように、日本のお酒と中華、日本のお酒とアジア料理を合わせるといった提案をし、ブームを仕掛けるのです。実際に弊社が手がけた案件では、中国の火鍋チェーン店に日本のお酒を売り込み、取り引きが成立しました。現地のチェーン店をおさえることは、輸出量を増やすだけでなく、その後の展開もしやすくなるという大きなメリットがあります。

営業を代理店に任せる方法もありますが、弊社は現地での営業、販売だけでなく、海外展開するための戦略を練るところから、バックアップまで行う態勢が整っています。もともとコンサルタント会社なので、現地での成功や失敗、苦労も熟知しており、これらの経験をフィードバックした支援が可能。戦略と営業販売、この両方ができる会社はなかなかないと自負しています。自社製品を海外に売り込みたいとお考えの企業の方は、ぜひ一度、ご相談ください。