海外の小売業に日本の商品を売り込むには?

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中流以上の家庭が利用するスーパーが狙い目

日本国内では昔ながらの肉屋さん、八百屋さんが減少傾向にありますが、中国や東南アジアの国々は現在も個人商店が主流です。デパート、ショッピングモール、スーパーマーケット、個人商店など、日本人は用途に応じて利用していますが、中国や東南アジアではこれらの店舗にはヒエラルキーがあり、値段も大きく異なるため、多くの庶民が利用するのは個人商店です。

中国や東南アジアの国々に日本の商品を売り込むには、まず、中流以上の家庭が利用する中堅から大手のスーパーや、飲食店で扱ってもらうことからスタートするといいでしょう。これらの店舗で商品の人気に火が付けば、取扱い先も増え、個人商店でも売れる可能性が高くなり、多くの顧客に受け入れられる商品に育てることができます。

「お徳用」が売れない国では、小分け販売が効果的

ただし、海外市場に商品をそのまま持ち込んで、うまくいくことは滅多にありません。日本のマーケットと異なる点をよく把握し、対策しておかないと、失敗に終わってしまいます。海外展開を成功させるには、現地の文化を理解したうえで、市場調査と入念な準備が必要です。その結果、パッケージや商品名を現地向けに変更したり、買いやすくするために小分けにして価格を抑えたりすることで、現地に受け入れられた例もあります。

商品名については、その国の言語でスラングにあたる場合は、印象が悪くなるので使用できません。また中国のように、北京語では問題がなくても、広東語では問題があるなど、同じ国でも地域によって言語が異なる場合は対策が必要です。

価格設定については、国民性や国民の経済状況を把握することが大切。わかりやすい例え話でいうと、「1週間後に1万円あげるのと、今日1000円あげるのとどちらがいいか?」と質問した場合、「今日の1000円」と答える国民性です。日本人には信じられませんが、彼らは先のことは考えない、今が大切なのです。日本では目玉商品になる「お徳用」も、一度に支払う金額が高くなるので売れません。そのため、シャンプーやインスタントコーヒー、スープの素などは、小分けにした1袋から購入できますし、薬局では薬を何日分も購入できない人のために、1錠から販売してくれる国もあります。

国民性を理解して、現地に合わせた戦略を立てる

国民性による違いでマーケット事情が日本と大きく異なりますので、海外展開には現地に合わせた戦略を立てることが不可欠です。弊社では、現地にオフィスや提携企業があるので、市場調査はもちろん、商品名のチェックにも対応ができます。調査に基づいた戦略的なプランを立てて、現地小売業への売り込みから販路拡大までサポートが可能ですので、ご興味のある企業担当者の方、経営者の方は、ぜひご相談ください。