インバウンドを成功させて、海外展開に結びつける!
外国人旅行客の興味は「日本を体験すること」に変わってきた
訪日する外国人旅行客が増え、日本製品を大量に購入する「爆買い」という言葉が定着したのは最近のことですが、このインバウンド需要(外国人旅行客による消費)が、モノから「日本での体験」へと変化してきているようです。その流れを受けて、インバウンド需要を獲得するための競争も激化してきました。
少子化や景気の低迷で国内の需要が伸びないからこそ、外国人旅行客をいかに呼び寄せるか、多くの企業や自治体が対策に取り組んでいます。しかし、ホームページを多言語表記にしたところで、外国人がそれを見つけて来てくれることはあまりないでしょう。集客には、SNSや旅行の口コミサイトが大きく影響します。外国人に来てもらえるような特色を打ち出し、旅行客に「よかった!」「楽しかった!」という感想を自国に向けて発信してもらうことが重要なのです。
いかに仕掛けて、どうマネタイズするか。SNS対策も重要
ここで、タイ人をターゲットに、集客に成功した例をご紹介しましょう。観光地でもない北海道北部の小さな町に、タイ人のツアー客で大人気となったホテルがあります。そこでは、浴衣の着用や寿司握り、餅つき、たこ焼き作り、かまくら、和太鼓、茶道、生け花など、日本の文化をまとめて体験できるイベントをツアー客向けに企画したのです。観光資源がないのを逆手にとったアイディアで人気を得たこのホテルは、瞬く間にSNSで拡散され、多くのタイ人が訪れました。
また、タイの人気ドラマのロケ地となった佐賀県には、ロケ地巡りのタイ人観光客が押し寄せています。しかし、これは偶然起こったブームではなく、佐賀県フィルムコミッションがロケの誘致に熱心に取り組んだ結果です。このようにインバウンドを成功させるには、いかに仕掛けて、どうマネタイズするのかがポイントになります。
インバウンドとアウトバウンドの好循環が海外展開を成功させる
インバウンドで体験が求められている一方で、「越境EC」(海外での日本製品のネット販売)を通して、日本の化粧品や食品などのアウトバウンド需要が伸びていることも事実です。じつはここに、海外展開を成功させる秘策が隠れています。
例えば、日本で食べたものや買ったものを帰国してからリピートしたいと思わせることができたなら、海外のECサイトや小売り店での販売促進につながります。また、海外で人気の出た商品は、訪日時には本場で買うという楽しみになりますし、お土産に買ってきてほしいと頼まれることにもなるでしょう。日本でしか買えない限定品を出せば、さらなる購買意欲につながります。このように、インバウンドとアウトバウンドのループを作り上げることで好循環が生まれるのです。
「日本で買ったものを、帰国後は自国の通販で買う」というインバウンドとアウトバウンドのループを作り出すためには、海外での仕掛けも必要です。弊社では、ECサイトや小売り店への売り込みはもちろん、海外でのSNS対策、SEO対策も得意としています。商品を売るためにはどうすればいいのか、逆算してプランをお作りしますので、ご興味のある経営者の方、海外事業担当者の方は、ぜひご相談ください。