シンガポールは、一時輸入に関する条約(職業用具条約、展覧会条約、商品見本条約)には加盟していません。ただし、イスタンブール条約附属書に基づき、シンガポール税関の監視の下、ATAカルネの使用が認められています。
主な一時輸入の方法には、ATAカルネと一時輸入制度(Temporary Import Scheme:TIS)の利用の2通りの方法があります。
①ATAカルネによる輸入
輸入者は、必要事項を記入したATAカルネフォームを輸入地の税関に提出する必要があります。またATAカルネを使用する場合でも、他法令等のライセンスが必要な品目等を輸出する場合はその承認を経なければ輸入はできません。
②TISを使用する場合
展示会主催者、出展者または貨物運送業者は一時輸入の際、事前に一時輸入の目的、期間、展示会開催場所など詳細を記した書状を必要書類とともに税関の手続システム部(Procedures & Systems Branch)許可課(Permits Unit)に提出する必要があります。